Palantir 2026年2Q決算 予習|8月4日早朝に抑えておきたい3点

こんにちは!迅です!

8月4日の早朝、Palantirの決算が出ます。見るべきは3点です。

ここがポイント

予習の目的は当てることではありません。当日に自分で判断できる状態を作っておくことです。

数字が出てから何を見るか考えていると、値動きのほうに引っぱられます。先に3点だけ決めておきます。

3行にすると1点目は売上です。会社ガイダンス上限18.01億ドル(約2,950億円)を超えるだけでなく、市場予想18.1億ドル(約2,965億円)をどこまで上回るかを見ます。2点目は米国商用です。前四半期の前年比133%増を維持し、政府需要だけに依存しない成長を示せるかが焦点です。3点目は通期見通しです。現在の76.50億〜76.62億ドル(約1兆2,531億〜1兆2,550億円)から、どこまで引き上げるかが株価反応を左右します。
決算発表8/4日本時間・早朝
見るべき点3つ市場予想・米国商用・ガイダンス
注意期待値良い決算でも売られうる
Palantirってどんな会社?(30秒)

Palantirは政府や企業が持つ大量のデータを統合し、現場の意思決定へつなげるソフトウェア会社です。情報を見える化するだけでなく、製造、物流、防衛、営業などの業務をデジタル上に再現し、次に取る行動まで支援します。政府向けで培った安全性と複雑なデータ処理を企業向けにも展開し、人工知能を既存業務へ組み込む基盤を提供しています。売上の伸びだけでなく、米国企業での採用、契約の拡大、利益率を同時に追うと成長の質が見えます。

PalantirPLTR
何で稼ぐ会社かデータ統合と意思決定の基盤ソフト研究領域②AI実装ラボ内の教材パランティア講座 全10回次の決算2026年8月4日 早朝【公式確定】
この記事の流れ(全10章・約10分)
2026年8月4日 早朝 / Palantir3つを順番に見る市場予想・米国商用・通期ガイダンス。
図 12026年8月4日 早朝 / Palantir市場予想・米国商用・通期ガイダンス。

抑えておきたい3つの数字

前回の数字と、今回の合格ライン前回僕が見る線① 売上高16.33億ドル18.1億ドル超で強い② 米国商用売上5.95億ドル(+133%)前年比100%超の維持③ 通期売上見通し76.50億〜76.62億ドル上限の引き上げ
図 2会社計画の達成だけでは足りない会社ガイダンス上限18.01億ドル付近では市場は驚きません。だから線は18.1億ドルに置いています。

① 売上高前回:16.33億ドル市場予想:公表なし僕が見る線:18.1億ドルを超えれば強い。18.01億ドルの会社上限付近なら弱い会社計画の達成だけでは足りません。高い期待を超えたかを見る線です。

② 米国商用売上前回:5.95億ドル、前年比133%増市場予想:公表なし僕が見る線:前年比100%増を超えれば強い。100%を下回れば弱い政府需要だけでなく、民間企業のAIP導入が売上になっているかを見る数字です。

③ 通期売上見通し前回:76.50億〜76.62億ドル市場予想:公表なし僕が見る線:上限76.62億ドルを引き上げれば強い。据え置きなら弱い2Qが強くても据え置きなら、下期の減速を会社が見ている可能性が残ります。

今回発表されるのは2026年2Qです。前回の1QでPalantirは売上16.33億ドル(約2,675億円)、前年比85%増を記録しました。米国商用売上は5.95億ドル(約975億円)で133%増。調整後営業利益率は60%、売上成長率と調整後営業利益率を足したRule of 40は145%でした。

いま市場は「AIバブルの崩壊が始まったのか、ただの押し目なのか」で割れています。良い決算を出した株が売られる局面が続いており、Palantirの決算は、成長と利益を同時に残せる会社が本当に評価されるのかを確かめる試金石になります。

数字はすでに異例の水準です。だから今回の論点は「良いか悪いか」ではありません。「市場が織り込んだ高い期待を、さらに超えたか」です。

見るべき1点目|売上は会社予想ではなく、市場予想をどこまで超えたか

8月4日 早朝 / Palantirで見る順番売上市場予想をどこまで超えたか。会社ガイダンス並みでは驚かれない米国商用前年比133%増を維持できるか。政府依存でないことの証明になる通期見通し76.50億〜76.62億ドルからどこまで引き上げるか3つとも通っても株価は下がりえます。良い決算と、上がる決算は別です。
図 38月4日 早朝 / Palantirで見る順番

会社が示した2Q売上ガイダンスは17.97億〜18.01億ドル(約2,943億〜2,950億円)です。一方、7月中旬以降に確認できるアナリスト予想は売上約18.1億ドル(約2,965億円)、調整後EPSは集計元によって0.33〜0.34ドル(約54〜56円)です。

大事なのはコンセンサスが会社ガイダンスの上限をすでに約900万ドル(約15億円)上回っている点です。18.01億ドルを超えただけで市場は驚きません。

見る数字は次の3つです。

  • 売上実績
  • 前年比成長率
  • 会社ガイダンス上限とコンセンサスに対する上振れ幅

良い判定は売上が18.1億ドルを明確に上回り、高い成長率を維持することです。悪い判定は会社上限付近にとどまる、またはコンセンサスを下回ることです。会社計画を達成しても、市場予想に届かなければ期待未達になります。

見るべき2点目|米国商用の133%成長が続くか

前四半期の米国商用今期見方米国商用売上5.95億ドル前年比 +133%前四半期比+18%増収米国商用の残存契約価値49.2億ドル前年比 +112%残存契約価値 前四半期比+12%積み上がり
図 4前四半期の米国商用良い判定は前年比100%超を維持し、前四半期比でも明確に増収すること。売った分が契約として積み上がっているかを残存契約価値で確かめます。

前四半期の最大の数字は米国商用でした。売上5.95億ドル(約975億円)、前年比133%増、前四半期比18%増です。米国商用の残存契約価値も49.2億ドル(約8,059億円)となり、前年比112%増、前四半期比12%増でした。

この部門が重要な理由はAIを実務に組み込む基盤「AIP(Artificial Intelligence Platform)」が政府機関だけでなく民間企業にも入り、売上へ転換しているかを最も直接的に示すからです。Alex Karp CEOは5月4日の株主レターで、実際に価値を生むAIワークフローのほぼ全て、とりわけ戦場で使われるものがPalantir上に構築されているとの認識を示しました。強い主張を数字で裏づける場所が米国商用です。

見る数字は次の3つです。

  • 米国商用売上の前年比成長率
  • 前四半期比の伸び
  • 米国商用の契約価値と残存契約価値

良い判定は前年比100%超を維持し、前四半期比でも明確に増収することです。133%を上回れば成長再加速として評価できます。悪い判定は前年比100%を割り込み、前四半期比の伸びも一桁台へ落ちることです。成長率の低下自体は規模拡大に伴って起こりますが、市場が見ているのは低下の速さです。

見るべき3点目|通期ガイダンスをどこまで引き上げるか

通期でどこまで伸ばすと言っているか今期判定通期売上2025年 44.75億ドル2026年 76.50億〜76.62億ドル約+71%
図 5通期でどこまで伸ばすと言っているか米国商用の通期見通しも32.24億ドル超・前年比120%以上へ引き上げています。ここからさらに上げられるかが3点目です。

Palantirが5月に示した2026年通期売上ガイダンスは76.50億〜76.62億ドル(約1兆2,531億〜1兆2,550億円)です。2025年通期売上44.75億ドル(約7,330億円)に対して約71%増となります。米国商用売上の通期見通しも32.24億ドル(約5,281億円)超、前年比120%以上へ引き上げました。

今回の決算で過去の実績だけを見るのでは遅いです。株価は発表時点から先の成長を織り込みます。2Q売上が強くても、通期見通しが据え置きなら「下期の減速を見ているのではないか」という疑問が残ります。

見る数字は次の3つです。

  • 通期売上ガイダンスの新レンジ
  • 通期の前年比成長率
  • 米国商用売上ガイダンスの引き上げ幅

良い判定は通期売上と米国商用売上の両方を引き上げ、上期の勢いが下期にも続く見通しを示すことです。悪い判定は据え置き、下方修正、または売上だけを引き上げて利益見通しを落とすことです。

市場が織り込んでいること

前回、これだけ強くても株価は下がった決算の中身株価1Q 売上+85%翌日 −6.9%1Q 米国商用+133%同上1Q Rule of 40145%同上通期ガイダンス約+71%へ引き上げ同上
図 6良い決算と、上がる決算は別7月27日時点の時価総額は約3,153億ドル、実績PERは約129倍。期待がここまで高いと、良い決算だけでは足りません。

Palantirの決算は「前年同期より良かったか」だけでは読めません。株価が先に織り込んだ期待との差で決まります。

7月27日時点の時価総額は約3,153億ドル(約51兆6,494億円)、7月時点の実績PERは約129倍です。PERの算出方法や更新時点によって値は動きますが、現在の株価が大幅な利益成長を前提にしている事実は変わりません。

期待値の高さは前回の値動きにも表れました。1Qは売上85%増、米国商用133%増、Rule of 40が145%という強い内容でした。通期売上ガイダンスも約71%増へ引き上げました。それでも翌日の株価は6.9%下落しました。

数字が悪くて下落したわけではありません。同日の市場解説では米国商用の前年比成長率が4Qの137%から1Qの133%へわずかに低下したことと、高い評価を受けた銘柄での利益確定が下落要因として挙げられました。原因は一つに断定できません。ただし、強い実績だけで株価上昇が決まらず、織り込まれた期待との差が問われた事実は確認できます。

今回も同じ構造です。

  • 会社ガイダンス達成:良いが、織り込み済み
  • コンセンサスを小幅に上回る:内容次第
  • コンセンサスを明確に上回り、通期も引き上げる:期待を超える
  • 売上が強くても米国商用が減速、または通期据え置き:株価下落の余地がある

「好決算」と「株価が上がる決算」は別です。今回もこの2つを分けて見ます。

前回、僕が見ていたこと

前回(1Q)の中身今期見方米国売上+104%加速米国商用+133%加速米国政府+84%加速調整後営業利益9.84億ドル利益率60%Rule of 40145%成長と利益が同時
図 7前回(1Q)の中身成長率が高い会社は利益を後回しにしやすく、利益率が高い会社は成長が落ち着きやすい。その両方を同時に伸ばしたのが前回でした。

前回の決算で見るべきだった項目は米国事業の加速、AIP需要が利益を伴っているか、通期見通しが上がるかの3点でした。

結果は次の通りです。

  • 米国売上は前年比104%増。米国商用は133%増、米国政府は84%増となり、米国事業の加速を確認できました。
  • 調整後営業利益は9.84億ドル(約1,611億円)、調整後営業利益率は60%。売上85%増と合わせたRule of 40は145%となり、成長と利益率が同時に伸びました。
  • 通期売上ガイダンスは76.50億〜76.62億ドルへ引き上げられ、前年比成長率の見通しは71%になりました。米国商用の通期見通しも前年比120%以上へ引き上げられました。

事業の確認は3点とも通過です。一方、株価の確認は下落でした。市場が求めた基準が「強い」ではなく「さらに加速する」だったことが分かります。

僕はこう見ています(先に決めておくこと)

Palantirで毎回いちばん誤解されるのが、「良い決算=株価が上がる」ではないという点です。この会社はすでに高い期待を織り込んでいるので、会社予想を超えても、市場予想の超え方が小さければ売られます。見るべきは会社予想との差ではなく、市場予想との差、そしてガイダンスの上げ幅です。ここを先に決めておけば、当日の値動きに理由をつけられます。

8月4日早朝、速報で確認します

発表当日の朝に、売上、米国商用、通期ガイダンスの3点を一次資料から確認し、会員向け速報を掲載します。

予習時点の基準は明確です。18.1億ドルをどこまで超えたか。米国商用が100%超の成長を維持したか。通期76.50億〜76.62億ドルをどこまで引き上げたか。この3つで読みます。

抑えておきたいCEOの発言

アレックス・カープCEOは5月4日の株主レターで、実際に価値を生むAIの仕事、とりわけ戦場で使われるものがPalantir上に構築されているという認識を示しています。

当日の見方

8月4日 早朝 / 当日の見方売上18.1億ドルの線と並べる。会社上限18.01億ドル付近なら弱い米国商用前年比100%超を維持したか。133%を超えれば再加速通期見通し76.62億ドルからどこまで引き上げたか3つとも通っても株価は下がりえます。
図 88月4日 早朝 / 当日の見方

まず売上を18.1億ドルの線と並べます。次に米国商用の前年比成長率、最後に通期売上見通しの上限を見ます。この3つで、実績と期待の差を整理していきましょう。

決算の日時

米国時間2026年8月3日の取引終了後、日本時間8月4日早朝【公式確定】です。

結果が出たら、当日中にこの続きを掲載します。

※円換算は1ドル=163.8円。原則として小数点以下を四捨五入しています。

※本記事は情報提供・教育を目的としており、個別銘柄の売買を推奨するものではありません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。

ばいちゃ!

答え合わせはPalantirで終わらない

Palantirの翌朝、8月5日6時にAMDの決算が出ます。AMDの株価は6月30日の最高値580ドル台から7月29日に一時429ドルまで26%下がり、7月31日の終値は476ドルです。

この下落の渦中の7月22日、AMDはAnthropicへ最大2ギガワット分のMI450シリーズを展開し、最大50億ドル(約8,190億円)を出資する提携を発表しました。それでも発表からの6営業日で株価は22%下がっています。良い材料でも売られる市場が、良い決算にどう反応するか。Palantirの結果と合わせて見ると、いまのAI株の評価軸が分かります。

8月6日にはIonQとD-Wave、8月7日にはRigettiの決算が続きます。決算が出るたびに、このラボで速報を出します。

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答え合わせは8月4日の朝にラボへ出します

予習で挙げた3点が実際どうだったかを、決算が出た当日の朝に速報として載せます。前夜に予習、翌朝に答え合わせ。この往復がAI企業ラボの中心です。企業完全解説53本・約18万字もあわせて読めます。

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